東京, 2025年4月16日 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役 CEO:内藤晴夫、以下 エーザイ)とバイオジェン・インク(Nasdaq:BIIB、本社:米国マサチューセッツ州ケンブリッジ、CEO:Christopher A.Viehbacher、以下 バイオジェン)は、このたび、抗アミロイドベータ(Aβ)モノクローナル抗体「レケンビ®」(一般名:レカネマブ)について、欧州委員会(European Commission)より、欧州連合(EU)における販売承認を取得したことをお知らせします。本剤は、EU において販売承認を取得したアルツハイマー病の根本原因を標的とする初めての治療剤となります 1,2。
「レケンビ」が EU において取得した適応は、「アミロイド病理が確認された ApoEε4*が非保有またはヘテロ接合体である成人におけるアルツハイマー病(AD)による軽度認知障害(MCI)または軽度認知症(総称して早期 AD)の治療 1」です。本販売承認は、EU 加盟国全 27か国に加え、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーに適用されます 3。
「レケンビ」は、毒性の高いプロトフィブリル**(可溶性 Aβ 凝集体)に選択的に結合して除去するとともに Aβ プラーク(不溶性 Aβ 凝集体)を標的として減少させる、唯一の承認を取得した抗 Aβモノクローナル抗体です 1,2,4-7。プロトフィブリルは、脳内に蓄積し、神経損傷を引き起こす、Aβの凝集体の中でも毒性を有する主要な形態です 4-10。
欧州におけるアルツハイマー病に伴う軽度認知障害およびアルツハイマ―型認知症の当事者数はそれぞれ、1520 万人、690 万人と推定されています 11。AD は、時間の経過とともに段階的に進行して重症度が増し、その疾患の段階によって AD 当事者様と介護者にそれぞれ異なる困難をもたらすため、早期ステージから AD の進行を遅らせ、AD 当事者様と社会の負担を軽減する新しい治療オプションに対して、大きなアンメット・ニーズが存在します。
エーザイの CEO 内藤晴夫は「今回の承認取得により、「レケンビ」は、早期 AD の進行を抑制する EU において初めての治療選択肢となりました。認知症領域における当社の約 40 年に及ぶ取り組みがこの重要なマイルストンにつながったことを誇りに思うとともに、この病気に苦しむ2世界中の当事者様のより良い未来のために貢献していく所存です。EU 各国でレケンビを必要とする早期 AD 当事者様ができるだけ早く本剤にアクセスできるよう各国の保険償還当局や医療提供者と連携して取り組み、EU における当事者様に加え、介護されるご家族、さらには社会に対して貢献することをめざしてまいります」と述べています。
バイオジェンの社長兼 CEO Christopher A. Viehbacher は「欧州委員会によるレカネマブの承認は、この重要な治療剤の承認として世界で 13 番目となります。レカネマブはすでに、米国、日本、および世界の他の地域で多くの当事者に貢献しています。レカネマブは、脳内の Aβプラークの減少が、早期 AD 当事者の認知機能低下の抑制と関連していることを示した初めての治療剤です。これは、過去 20 年間にイノベーションが殆ど起こらなかった分野における画期的な進歩です」と述べています。
エーザイは、本剤の開発および薬事申請をグローバルに主導し、エーザイの最終意思決定権のもとで、エーザイとバイオジェンが共同商業化・共同販促を行います。北欧諸国を除く EU においては、エーザイおよびバイオジェンが共同販促を行い、エーザイが医薬品市販承認取得者として本剤を販売します。北欧諸国においては、エーザイおよび BioArctic AB(本社:スウェーデン)が共同販促を行い、エーザイが医薬品市販承認取得者として本剤を販売します。
URL https://www.eisai.co.jp/news/2025/pdf/news202532pdf.pdf