2025年01月07日 09時00分

Source: Eisai

金沢大とエーザイ、レカネマブがアルツハイマー病の病態進行を抑制するメカニズムの一端を解明

東京, 2025年1月7日 - (JCN Newswire) - 金沢大学医薬保健研究域医学系の小野賢二郎教授と、エーザイ株式会社の共同研究グループは、新しく開発したレカネマブ関連アミロイドβプロトフィブリル(Lec-PF)測定系を用いて、ヒト脳脊髄液中のLec-PF濃度を測定しました。その結果、非アルツハイマー病の対照者に比してアルツハイマー病による軽度認知障害および認知症の幅広い病期で、脳脊髄液中のLec-PF濃度が上昇していること、および脳脊髄液中のLec-PF濃度は神経変性を反映するバイオマーカーと有意に相関することを示しました。

レカネマブ(※1)は、プラークの除去作用に加えてアミロイドβプロトフィブリル(amyloid-β protofibril:PF(※2))に選択的に結合するユニークなデュアルアクションを有する抗体で、アルツハイマー病(※3)による軽度認知障害および軽度認知症の方(総称して早期 AD)が対象となる治療薬です。本研究結果より、アルツハイマー病患者の脳脊髄液中にはレカネマブが捕捉するPF(Lec-PF)が存在すること、Lec-PFは神経変性に関連する高毒性の病態タンパクであることが示唆され、レカネマブがアルツハイマー病の病態進行抑制効果を示すメカニズムの一端が明らかになりました。

これらの知見より、今後、脳脊髄液中のLec-PF濃度をレカネマブ治療前後で測定し、レカネマブ治療の有効性判定に将来活用できる可能性があります。また、脳脊髄液中のLec-PF 濃度は総タウ(total-tau)( ※4)、ニューログラニン(※5)などの神経変性マーカーと強く相関することから、アルツハイマー病患者の予後予測にも活用できることが期待されます。

本研究は2025年1月6日18時30分(米国東海岸標準時間)に国際学術誌『Annals of Neurology』のオンライン版に掲載されました。 

URL https://www.eisai.co.jp/news/2025/pdf/news202501pdf.pdf 

 

Source: Eisai
セクター: バイオテック

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